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interview recruit

物質創成科学領域 助教 / 釣 優香 NAISTは自分の所属研究室だけでなく
他の研究室の先生方とも
交流する機会が豊富です。

tsuri

NIASTは... 国際的な活動が盛んで国際交流経験を積んでいける

tsuri

profile

経歴

2022年3月
大阪大学大学院工学研究科電気電子情報通信工学専 博士後期課程修了 博士(工学)
2022年4月
日本学術振興会特別研究員(PD)として本学に派遣
2023年1月
本学先端科学技術研究科物質創成科学領域 助教

趣味

ファッション・メイク

01

研究者になった経緯や現在の
研究テーマについて教えてください。

研究者になったきっかけ

大阪大学工学部在学中に、指導してくださった先生方の勧めで博士課程に進学しました。自分自身が研究を楽しいと感じていただけでなく、後輩の指導を通して、研究の楽しさを伝えられる研究者になりたいと思うようになり、大学教員を志望しました。

本学教員になった経緯

在学中に指導教員の先生から現所属研究室の細川教授をご紹介いただき、学位取得後、生体プロセス工学研究室に日本学術振興会特別研究員(PD)として受け入れていただきました。

その後、本学助教に着任しました。

現在の研究内容

フェムト秒レーザーを用いた有機化合物の結晶化制御が研究テーマです。

有機化合物の多くは、同一分子で構成されていながら結晶構造が異なる結晶多形を有しており、多形によって安定性などの物理化学特性が異なります。そのため、様々な産業分野において結晶化制御は重要なプロセスです。そこで私は、レーザーを用いた局所的な溶液環境の制御による選択的な結晶化や、成長過程及び相転移現象のその場観察を行い、結晶化制御に向けて取り組んでいます。

02

本学の教育研究に対するサポート体制の
印象について教えてください。

メンター制度

私は、男女共同参画室から案内され、新規採用された女性研究者に対するメンター配置制度を利用しました。

同じ領域内の他の研究室の先生をメンターとして配置していただき、不定期にランチ会をしています。そこでは、日々の研究室での出来事をお話したり、情報交換をしています。

経験豊富で頼りになる先生と密にお話できる機会があるのはありがたく、非常に心強いです。メンター制度を通して、自分の研究室だけでなく得られる交流は、本学での生活の大きな助けとなっています。

研究支援

研究活動に関しては、他の研究室に設置している装置を借用したり、共用装置を利用して実験を行う面でサポートを受けています。共用装置を利用するときには、まず学生と一緒に技術職員の方と面談し、研究内容を共有した上で装置の利用方法を教えてもらいました。

利用講習では、実際に測定したい試料を用いて練習をさせてもらい、アドバイスをもらうことで、研究を円滑に進めることができています。

研究室での活動においては、学部時代のバックグラウンドが異なる学生が同じ研究室に所属しているため、お互いの知識や経験を共有して助け合いながら研究ができていると思います。

私自身も学生に意見をもらいながら研究を進めることができ、より幅広い視野で取り組むことにつながると感じています。

03

周囲の学生や周囲の教員の様子について
教えてください。

研究室について

研究室には、教授、准教授、特任助教、学生計20人程度が所属しています。研究テーマは多種多様で、1人1人がそれぞれのテーマに取り組んでいます。

実験は、研究室内にあるフェムト秒レーザーや顕微鏡を用いたり、大学内の共用装置を用いたりして行っています。私たちは、レーザーを顕微鏡内に導入して実験を行っているので、ミラーやレンズなどの光学素子を配置し、光学系の調整を学んでもらっています。レーザーを液中に照射すると、マイクロ秒スケールでキャビテーションバブルと呼ばれる気泡が形成されます。

このようなレーザー誘起現象を顕微鏡に取り付けたハイスピードカメラで観測し、細胞操作や結晶化に応用しています。また、原子間力顕微鏡や蛍光顕微鏡を用いた実験も行っています。

ゼミ・学会について

研究室でのゼミは、全員参加で週に一回程度開催しています。学生の進捗報告や学会発表の練習、学会報告が主な内容です。年に数回、教員から発表することもあり、私は自分の研究内容であったり、装置の原理を説明したりしました。

学会参加については、修士学生は在学中に1~2回程度発表しています。昨年は、M1とD1の学生と一緒に台湾に1週間程度滞在し、大学への訪問や学会での発表を行いました。海外での発表が初めての学生がほとんどでしたが、しっかり準備して発表に臨めました。研究室には留学生も多く、学生同士の英語でのコミュニケーションも活発です。

04

若手研究者へのメッセージをお願いします

本学に興味をもった学生・研究者の方へ

本学は、自由な研究環境が整っており、所属している研究室だけでなく他の研究室の先生方とも交流する機会が豊富です。

メンター制度を活用するだけでなく、日々の生活の中で経験豊富な先生方と交流させていただいて助けを得ながら、研究を進めることができます。

また、私は在学中はコロナ禍で、国際会議への現地参加などはあまりできませんでしたが、本学では国際的な活動が盛んであり、国際交流経験を積んでいけると感じています。学生同士も研究活動を通じて交流し、共に成長できる環境が整っていると思います。

学生の皆さんとは、研究の楽しさを見つけられるように協力し合いながら、活動を進めていきたいと考えています。